健康に良いゴマ

ゴマはおいしいだけではありません。特に近頃、ゴマの健康面が注目されています。ゴマに含まれる主な成分は、脂質、ミネラル、たんぱく質、ビタミン類、カルシウムです。

脂質
全体のおよそ50−55%。不飽和脂肪酸のリノール酸とオレイン酸がほぼ1:1。

ミネラル
鉄、銅、リン、マグネシウム、カリウム、亜鉛、セレンなど。ゴマはこれらミネラルの宝庫です。鉄はヒジキや鶏のレバーに匹敵するほど含まれており、 マグネシウムや銅や大豆を大幅にしのぐ含量です。なかでもセレンが多く含まれていることは、ゴマの大きな特徴です。

たんぱく質
全体のおよそ20%。アミノ酸がバランスよく含まれており、特に大豆たんぱくに足りない、硫黄を含むアミノ酸を多く含んでいることが特徴です。

ビタミン類
ビタミンB1、B2、B6、ナイアンシン、ビタミンE、フィチン酸など。ゴマには代謝や抗酸化作用にかかわるビタミンが含まれています。 ビタミンEには4つのトコフェロールと4つのトコトリエノールという、8つの物質がありますが、 そのうち、ゴマにはyトコフェロールという抗酸化性に優れたものが多く含まれています。

カルシウム
ヒジキに負けないほどの含有量です。しかし、ゴマに含まれるカルシウムはシュウ酸と結合していて不溶性のため、体内での吸収率についてはまだはっきりとわかっていません。

ゴマは、昔から油や調味料、そして薬としていろいろな場面で使われてきました。日本に入ってきたのは縄文後期といわれるほど、日本人と長い付き合いがある食品です。 小さいゴマのわずか1%ほどに存在する成分ゴマリグナン。最近、注目されているセサミンはこのゴマリグナンの一つです。 リグナンというものは植物の種子、茎、根などに含まれていますが、ゴマリグナンはゴマにしかない特有な微量成分です。 よくゴマには抗酸化作用があるとか2日酔い効く、老化防止になるなどといわれますが、これらの作用の重要な役割を担っているのが、このゴマリグナンです。 ゴマリグナンによって期待される作用として、脂質の酸化を抑える、脂肪酸の代謝を高める、肝機能を向上させ、解毒酵素を高める、活性酸素を抑え、抗酸化作用を高める、 ビタミンEの抗酸化作用を高めるということがあげられます。


手荒れ防止

ゴマ油は食品ですが、自然志向の人の間で、スキンクリーム代わりに使われることがあります。手荒れ防止にハンドクリーム代わりとして手に塗れば、乾燥を防ぐことができます。 焙煎ごま油だとにおいが気になるので、美容目的に使う場合はすべて純白ごま油が使われます。また、髪につけてトリートメントとしても使われます。 つばき油と同様にごま油は酸化しにくく、食品という安心感、自然なツヤが出るという点で好んでいる方もみえます。